歯周病Periodontal disease

歯周病

歯周病

歯周病歯周病

歯周病は、40歳以上の約8割が感染していると言われ、
日本人成人が歯を失う原因の第一位になっています。
歯周病の原因は、お口の中で過剰に繁殖した細菌と自分の免疫細胞が戦うことで生じる炎症反応が、組織の修復するスピードを上回ってしまうことで生じると考えられています。


歯周病のリスク因子には
①細菌因子
②宿主因子
③環境因子
が挙げられます。

①細菌因子は、主にプラークの中のある種の歯周病菌が増殖することです。
出血によって活動性が上がる細菌や、上皮のバリアを壊し血管内にまで進行する細菌、それによって心臓や動脈硬化といった全身にも影響することが報告されているものもあります。

②宿主因子は、歯周病の進みやすさは人それぞれ、ということです。とある研究では、集団の8%はとても進行が早く、歯周病に対して過剰な免疫反応が生じる体質を持ったグループがいることが報告されています。そのようなハイリスクグループには相応の対応が必要になります。
その他には、歯や歯根の形、咬み合わせ、清掃のしやすさという点で歯並び、というような口腔内の局所因子、年齢、糖尿病などの全身疾患も含まれます。

③環境因子は喫煙、後天的な因子です。
喫煙は、歯周病の今後の進行度を決定するファクターであると、2018年のAAP(米国歯周病学会)の歯周病新分類でも盛り込まれています。

当院では、歯周病治療の効果を高めるために、
担当衛生士によるOHI(口腔衛生指導)に力を入れています。

重要なことは、
ご自身でプラークコントロールができるようになることです。
歯周病の進行で、歯肉が下がりプラークコントロールが難しくなった場合にも、衛生士が適切な歯ブラシや歯間ブラシ、マウスウォッシュなど取り入れやすいものから選択、サポートしていきます。

プラークコントロールが良い状態で保たれていると、歯周病治療後の再発を防ぐことが報告されています。

日本歯周病学会認定医と予防歯科を専任に行っている担当衛生士が、継続的な管理=メインテナンスを行います。

歯周病

このような悩みはありませんか

  • 歯磨きの最中に歯肉から血が出る
  • 歯と歯の間の隙間が以前より広くなり、食べ物がはさまるようになった
  • 歯肉がときどき痛い
  • 口臭を指摘された、または自分が気になる
  • 歯が揺れるので、力いっぱい咬めない、心許ない感じがする
  • 歯が長くなったような気がする

歯の周りの骨が溶ける病気=歯周病

歯肉の状態について歯肉の状態について

健康な歯肉
歯と歯肉の間に歯周ポケットという溝があります。
炎症のない健全な歯肉では1~3mmしか入りません。

健康な歯肉

歯肉炎は歯周病の前段階歯肉炎は歯周病の前段階

歯の周りに汚れや歯石が付いたままになると歯肉が炎症を起こします。
これが歯肉炎という状態です。
この段階ではまだ歯を支えているあごの骨(歯槽骨)は溶けていません。
歯ブラシのときの出血や軽い痛みがある程度です。

治療は、
ご自身の歯ブラシでしっかりと汚れを落とせるように、OHI(口腔衛生指導)でプラークコントロールを改善させるとともに、超音波スケーラーで歯面に固着した歯石を除去します。

歯肉炎は歯周病の前段階

歯周病という状態歯周病という状態

歯周病の原因は、お口の中で過剰に繁殖した細菌と自分の免疫細胞が戦うことで生じる炎症反応が、組織の修復するスピードを上回ってしまうことで生じると考えられています。

歯石によって歯周ポケットが深くなると、ポケットの深部ではより嫌気性細菌=歯周病原性細菌が繁殖しやすくなります。
つまり、ポケットの深い部分はより深くなっていきます。

病態は進行期と静止期が交互に訪れる、ランダムバースト理論が提唱されています。
しばらく腫れても、少しすると落ち着く、そしてまた腫れる、を繰り返すということです。

静止期に入っても、組織が修復されるほどの長い時間はないため、徐々に進んでいってしまいます。

そのような状態でも症状があまり出ないので注意が必要です。

歯周病の治療

歯周ポケットの確認歯周ポケットの確認

まずは、歯周ポケットの深さを確認します。

歯周ポケットの確認

歯周ポケットの確認

SRPの開始SC、SRPの開始

SC、SRPとは、超音波やハンドスケーラーで付着した歯石や汚れを取っていく処置です。
必要に応じて、深い部分には麻酔を使います。
また、歯の周りの汚れ(プラーク、バイオフィルム)を取り除くために、
専用器械で磨き上げも行います。これをポリッシングといいます。

SRPの開始SRP

SRPの開始ポリッシング

歯周ポケット内の掃除歯根表面のデブライドメント

SRP後のポケットを再評価し、深いポケットが残った部分は歯周外科やSPTを行います。

器具の届きにくいところは、
複根歯(枝分かれしている根)
隅角(歯の根の角度が変わる部分)
歯根面の陥凹(凹み)
があるところです。

拡大鏡や顕微鏡を使い、歯根表面を清掃していきます。

ポケットの深くのプラークや歯石を除去した後、歯肉がひりひりしたり、冷たいものが歯にしみることがあります。
これは異常なことではなく、知覚過敏によるものです。

知覚過敏を少しでも少なくするため、当院では衛生士のOHIを術前に徹底的に行い、歯肉が引き締まった状態にしてから歯石を除去するように配慮しています。

SRPの開始

SRPの開始

掃除と治療の完了歯周病治療とメンテナンス

治療前の腫れ、出血がある歯肉から、歯石、プラークがなくなり炎症が治まった歯肉になりました。 

しかし、歯石やプラークが取り除けても、それだけで歯周病が治るわけではありません。
歯周病の治療においては、何よりも重要なことは、患者さん自身で歯を清潔に保てるようになることです。
そのためにブラッシング指導があります。
普段のブラッシングができていないと、プラークが歯肉と歯の溝に入り込み、炎症が再発します。

定期的なメンテナンスで、歯肉の健康状態を保っていきましょう。

治療後のイメージ治療後のイメージ

歯周組織再生治療

歯周病で溶けた歯を支える骨を再生させる治療法です。重度で治療が難しい状態になる前に、中程度であれば組織を正常な状態に回復させることができます。日本歯周病学会とAAP(米国歯周病学会)、EURO Perio(欧州歯周病学会)の治療指針に基づいて行っております。

症例

■治療期間:約12ヶ月
■治療費用:約20万円(歯周組織再生治療法のみ)
■治療に伴うリスク・副作用:術後の一時的な出血、疼痛、腫れ
歯周組織再生治療

術前

歯周組織再生治療

術後

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